◆文例1◆
ご主人様の急逝のご訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
昨年の忘年会でお会いしたときは大変お元気なご様子でいられましたので、まだとても信じられない思いでおります。突然のご他界、誠に置いたわしく、残念でなりません。
奥さまに置かれましてもご悲嘆のほど、心からお察し申し上げます。お慰めする言葉も見つかりませんが、どうかくれぐれもご自愛なさってください。
遠方ゆえ、すぐにお参りすることが出来ず申し訳ございません。失礼ながら、心ばかりのお香典を同封いたしましたので、ご霊前にお供え下さいますようお願い致します。
まずは謹んでご主人様のご冥福をお祈りいたします。
◆文例2◆
奥さまの急逝のご訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
昨年の写真展での元気なご様子が印象深く、まだとても信じられない思いでおります。突然のご他界、誠に置いたわしく、残念でなりません。
ご主人さまに置かれましてもご悲嘆のほど、心からお察し申し上げます。まだ小さいお嬢様のことを思いますと、お慰めする言葉も見つかりませんが、どうかくれぐれもご自愛なさってください。
遠方ゆえ、すぐにお参りすることが出来ず申し訳ございません。失礼ながら、心ばかりのお香典を同封いたしましたので、ご霊前にお供え下さいますようお願い致します。
まずは謹んで奥さまのご冥福をお祈りいたします。
◆ここがポイント◆
お悔やみの手紙は時候の挨拶などを省略し、すぐに用件に入ります。また親しい間柄であっても、一定の形式を守った厳粛な文章を心掛けます。
ところで、香典の表書きに書く、「ご霊前」と「ご仏前」のちがいとはなんでしょうか。
まず「ご霊前」というのは、仏教の教えでは、人の死後〜四十九日までの間のことをさします。
そして四十九日を過ぎ、霊から仏となると、「ご仏前」という言葉を用いられるようになります。
ですので、お通夜、お葬式などは「ご霊前」、四十九日を過ぎると「ご仏前」という香典表書きになります。
ここで少し注意しなければいけないのは、霊の存在を認めていない宗教、宗派の葬儀の場合です。
「浄土真宗」や「日蓮正宗」などは、死者は霊になることなく、そのまま仏になるという考えですので、「ご霊前」という香典表書きは普通は使いません。
予め相手の宗教や宗派がわかっているいる場合は、必ず確認するようにしましょう。
もし先方の宗教がわからない場合には「ご霊前」と書いたものであれば、たいていの宗教に用いることができます。香典(現金)だけでなく、御供物にも使うことができるのでとても便利なことばです。